個人再生手続きで利用できる住宅ローン特則って?

自宅

 

個人再生では、住宅ローン特則(住宅資金貸付債権の特則)を利用することで、自分の家を残したまま債務整理することができます。

 

しかし、住宅ローン特則は誰もが利用できるわけではなく、いくつかの条件を満たす必要があります。その条件とは何でしょうか?

 

まずは、住宅ローン特則についてご説明します。

住宅ローン特則って何?

住宅ローンを組むとき、一般的に不動産には抵当権が設定されます。

 

抵当権とは、債権を優先的に回収できる担保のこと。住宅ローンが払えなくなったときに、金融機関などの債権者が抵当権を設定した不動産を競売にかけて、優先的に支払いを受けることができる権利です。

 

ですから、債務者が住宅ローンを支払えないと、債権者によって不動産が競売にかけられて、立退きを求められてしまいます。

 

しかし、個人再生による住宅ローン特則を利用すると、住宅ローンの支払いが滞っていても、住宅を手放さずに債務整理ができます。

 

借金総額を圧縮しながら自宅は手放さずに残すことができるわけで、債務者にとってはかなりのメリットのある制度ですよね。

 

とはいえ、住宅ローン特則を利用すれば、必ず住宅を残せるわけではありません。

住宅ローン特則を利用できる条件とは?

住宅ローン特則を利用するには、以下の4つの要件を満たす必要があります。

 

  • 1.住宅ローンの支払いを続けることができる
  • 2.本人が住んでいる住宅である
  • 3.住宅ローン以外の抵当権が設定されていない
  • 4.保証会社による代位弁済から6ヶ月以内

 

1と2についてはわかりやすいと思います。ここでは、3と4のポイントについて解説します。

3.住宅ローン以外の抵当権が設定されていない

不動産担保ローンなど住宅ローン以外に抵当権が設定されていると、特則を利用する意味がありません。

 

というのも、住宅ローン以外の抵当権を実行されてしまい、特則を利用しても家を失うことになるからです。

 

これでは意味が無いという理由で、住宅ローン特則の手続きができないことになっています。

 

抵当権は不動産登記簿謄本で調べることができます。

4.代位弁済とは?

代位弁済とは、債務者が住宅ローンを支払えないときに、保証会社が肩代わりして弁済することです。

 

代位弁済後6ヶ月経過すると、債権者が金融機関などから保証会社に変わることが確定します。このため、6ヶ月過ぎた場合は住宅ローン特則を利用できなくなります。

 

⇒住宅ローンを滞納している場合の住宅ローン特則について

要注意!住宅ローンは減額されない

個人再生では最低弁済基準によって、借金が減額される手続きになりますが、住宅ローンの残高が減るわけではありません

 

住宅ローン特則を利用することで、支払期間を伸ばすリスケジュールもできますが、住宅ローンの支払総額が減るわけではないんですね。

 

再生計画案に基づく借金を返済しながら、住宅ローンの支払も続ける必要があります。つまり、毎月に支払額は以下のようになります。

 

毎月の支払額=再生計画に基づく返済額+住宅ローン

 

住宅ローン以外の借金は圧縮されるので支払いは楽になりますが、原則3年間は借金返済が続きます。もし、毎月の支払いを続けていける収入がないと、住宅ローン特則を利用することはできません。